2008 Fiscal Year Annual Research Report
固体酸化物の格子酸素と金属の協奏機能をもつ水素製造用触媒に関する研究
Project/Area Number |
20037062
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松方 正彦 Waseda University, 理工学術院, 教授 (00219411)
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Keywords | 触媒反応 / 触媒調製化学 / 触媒機能解析 / エネルギー変換プロセス / 化石燃料有効利用技術 |
Research Abstract |
水素や合成ガスは, 主に炭化水素の水蒸気改質反応によって製造される. 水蒸気改質反応では金属表面積が活性を大きく左右することが知られており, Pt/LaAl03, Pd/LaAl03では金属が高分散していることがこれまでの研究から明らかになった.本研究ではPt/LaAI03, Pt/La0-8Sr0.2Al02-9, Pd/LaAI03, Pd/La0.8Sr0.2Al02.9の金属が高分散になる条件の探索を行った. LaAl03系ペロブスカイトを用いることで, 担持したPt, Pdの分散度を制御できないかと考え, これら触媒の分散度を高く維持するための条件を探索した.500&0rdm ; C空気焼成した触媒をベースとし, He気流と02/閥2(空気)の2通りの雰囲気にて500, 700, 850&0rdm ; Cで熱処理したサンプルを用意し, それぞれC0化学吸着測定から分散度を決定した.He気流中で昇温した触媒はすべて温度が高くなるにつれてシンタリングを起こし, 分散度が低下した.一方02/N2中で昇温した触媒は ; -Al203担体ではPt, Pdともに分散度が低下したのに対し, Pt/LaAl03とPd/La0.8Sr0.2A102.9では700&0rdm : C以上でシンタリングが抑制された.特に注目するべきはPt/La0.8Sr0.2A102.9であり, シンタリング抑制にとどまらずPtが再分散し分散度が向上した. 一般にPtやPdはCe02担体の例を除いて高温においてシンタリングによって表面積が低下しやすいことが知られている.今回のペロブスカイト担持金属触媒は, 酸素存在下ではLaAl03と担持金属間に強い相互作用が発現し, 再分散が可能な触媒と考えられる.
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