2009 Fiscal Year Annual Research Report
固体酸化物の格子酸素と金属の協奏機能をもつ水素製造用触媒に関する研究
Project/Area Number |
20037062
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松方 正彦 Waseda University, 理工学術院, 教授 (00219411)
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Keywords | 触媒反応 / 触媒調製化学 / 触媒機能解析 / エネルギー変換プロセス / 化石燃料有効利用技術 |
Research Abstract |
再生可能な資源であるバイオマスのエネルギー転換方法は様々あるが、ガス化に伴い生成し装置閉塞を引き起こすタール(主要構造のうち芳香族炭化水素)と蒸留濃縮によるエネルギーロスが問題となっている発酵エタノールに注目した。一方で水素はアンモニア合成、石油精製での大需要に加え燃料電池のエネルギー源として期待される重要な分子であり、その水素は芳香族炭化水素(トルエン)やエタノールの水蒸気改質反応によって得ることができるが、活性・選択性・安定性が十分といえる触媒は現状開発されていない。そこで我々はこの反応の触媒の開発を目的とし、研究を行ってきた。 トルエン水蒸気改質は高選択性かつ安価なニッケル触媒が有望であるが、炭素析出の抑制が課題となる。そこで触媒担体にペロブスカイト型酸化物を適用することで格子酸素の反応への寄与を期待し、調製・改良を進めてきた。その結果見出したNi/La0.7Sr0.3Al0x触媒は参照用触媒のNi/g-Al203に比べトルエン転化率約2倍、炭素析出量およそ1/4という優れた性能を示した。 エタノール水蒸気改質では反応中間体であるアセトアルデヒドを分解することなく改質する選択性が求められることを明らかにし、更にCo/SrTi03やCo/a-Al203触媒への様々な金属添加を試みた結果、鉄の微量添加が改質の促進および分解の抑制に非常に有効であることを見出した。Fe/Co触媒のSTEMおよびEDX分析により、FeはCo粒子内あるいは粒子表面に選択的に存在することを確認し、Fe/Coが同一担体上に担持されたときにのみ選択性に変化を及ぼすことも示され、FeとCoはシナジー効果を発現していることを明らかにした。
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Research Products
(12 results)