2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20038031
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
今堀 博 Kyoto University, 物質-細胞統合システム拠点, 教授 (90243261)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 自己組織化 / 光電変換 / クラスター / 泳動電着 / 光電流 / フラーレン / 酸化スズ電極 |
Research Abstract |
化学修飾単層カーボンナノチューブ(SWNT)を分子配列の鋳型として用いた自己組織化および光電変換系への適用を行った。すなわち、酸処理による短く切断したSWNT(Step 1)の欠陥および末端部位のカルボキシ基に分岐型の嵩高いアルキルアミンを縮合させることで、バンドル形成を抑制した有機溶媒に高い溶解性を示す化学修飾SWNT(f-SWNT)を合成できる(Step2)。この場合、オルトジクロロベンゼンにC60と共に溶解させ、アセトニトリルを急速に注入することで、複合クラスターが形成される(Step3)。このクラスター溶液を基板にキャストしてSEM観察を行うと、f-SWNTがC60によって数層被覆されたクラスター[(C60+f-SWNT)m]、C60クラスターにf-SWNTが埋め込まれたクラスター、C60のみのクラスターの3種類がり成されていた。一方、このクラスター溶液を泳動電着法で酸化スズ電極上に電着させると、f-SWNTがC60によって数層被覆されたクラスター、C60クラスターにf-SWNTが埋め込まれたクラスター、C60のみのクラスターの順番に泳動速度の違いによって、階層的なクラスター積層構造が酸化スズ電極上に形成されることがわかった。この修飾電極を用いた湿式3極系では光電流発生のIPCE値は最高で18%(400nm)に達し、カーボンナノチューブを用いた類似の光電変換デバイスとしては最も高い性能を達成することができた。
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Research Products
(5 results)