2008 Fiscal Year Annual Research Report
セラミック製法によるプラセオジム添加LuAGシンチレーターの基礎特性評価
Project/Area Number |
20039007
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
宮林 謙吉 Nara Women's University, 理学部, 准教授 (40273833)
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Keywords | 無機シンチレーター / 電磁カロリメーター / 放射線損傷 |
Research Abstract |
プラセオジム添加LuAGシンチレーターのセラミック製法によるサンプル作成の結果、透明度不足により、改良サンプルの作成を待つべきであることが明らかになった.そこで直径2インチのインゴット引き上げ実績のある、結晶成長法によるサンプルを購入し、無機シンチレーターとしての基本的な測定を行った。セシウム137が発する662keVのガンマ線をあてて波高分布をとり、その光電吸収ピークの位置から、予期したとおり発光量は純CsIの10倍近くを得られることがわかった。また、温度による発光量の増減は摂氏1度の温度変化に対して0.4%と小さいものであり、実用に向く特性であるとわかった。 一方、近年BSOなるビスマスとシリコンの酸化物である無機シンチレーターの大型結晶成長法が確立されたとの情報を得て、このBSOも試験・検討の対象に入れることにした。発光量は純CsIと同程度ながら、発光波長が480nmと若干長いので、多くの光検出器が充分な量子効率を有する上に、モリエール半径がLuAGよりも若干短い可能性があり、高い運動量で飛来する中性パイ中間子の崩壊で生じる二光子を分離よく検出できることが期待される。
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Research Products
(2 results)