2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20040002
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安田 直樹 The University of Tokyo, 数物連携宇宙研究機構, 教授 (80333277)
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Keywords | 光学赤外線天文学 / 超新星 |
Research Abstract |
本研究ではすばる望遠鏡主焦点カメラSuprime-Cam用に製作されたグリズムフィルターを利用した観測によって、無バイアスの変光天体の分光サーベイを行い、変光天体の発見、分類、後退速度の測定などの手法を確立するとともに、超新星の発生率の時間的進化、母銀河に代表される環境依存性などを明らかにすることを目的としている。 平成20年度には2晩の観測時間がすばる望遠鏡で認められ、1晩だけ観測条件に恵まれ、3つの空の領域についてのデータを得ることができた。変光天体の検出には同じ空の領域を時間を空けて2回の観測する必要があるため、今回得たデータだけでは解析が不可能であるが、1つの領域について過去に別の観測グループによって得られたデータがあったので、それを利用して、本研究を実施するのに十分なデータとなっているかを調べた。 通常の撮像画像について引き算を行うソフトウェアをグリズムフィルターで取得されたデータについても適用可能なように修正して利用したところ、予測した精度で引き算が可能で、変光している天体を検出可能であり、そのスペクトルを得ることができることが分かった。ただし、波長、フラックスの較正にはより詳細な観測が必要であることも分かり、平成21年度にもう一度観測を行うべくすばる望遠鏡に観測提案を提出しているところである。
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