2008 Fiscal Year Annual Research Report
硬X線観測装置をもちいたGRB初期放射のスペクトル変動の研究
Project/Area Number |
20041001
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
田代 信 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 教授 (00251398)
|
Keywords | ガンマ線バースト / 硬X線観測 / 初期放射 |
Research Abstract |
本研究では、これまでで最大級の有効面積を誇る2つの広視野ガンマ線バースト(GRB)観測装置であるSwift衛星搭載BAT検出器と「すざく」衛星搭載のWAM検出器をもちい、広い硬X線帯域でのスペクトル変動に焦点をあてた観測を行う。これらの検出器は、軌道上にある稼働中の装置のなかで、いまもっとも多くのGRBを検出している装置である。BATとWAMの組み合わせが実現する15keV--5MeVは、典型的なGRBスペクトルのピークエネルギーをほぼカバーできる。大面積によるよい光子統計を生かし、これまでできなかったスペクトル変動の系統的な解析に取り組む。多くのデータを系統的にあつかうことで、GRBの放射機構、磁場、電子スペクトル、放射サイズについての観測的証拠を挙げていく。本研究では、これまでで最大級の有効面積を誇る2つの広視野ガンマ線バースト(GRB)観測装置であるswift衛星搭載BAT検出器と「すざく」衛星搭載のWAM検出器をもちい、広い硬X線帯域でのスペクトル変動に焦点をあてた観測をすすめた。これらの検出器は、軌道上にある稼働中の装置のなかで、いまもっとも多くのGRBを検出している装置である。BATとWAMの組み合わせが実現する15keV--5MeVは、典型的なGRBスペクトルのピークエネルギーをほぼカバーできる。大面積によるよい光子統計を生かし、これまでできなかったスペクトル変動の系統的な解析に取り組んだ。これまでWAMがMeV領域にいたる変動を検出した複数のGRBに注目し、BATと同時に時間分割したスペクトルを解析した。この結果、MeV放射がバーストの途中で大きく変化していること、それにもかかわらず、米徳・大野らが見いだした光度-ピークエネルギー相関関係は崩れていないこと、という重要な物理的背景の研究をすすめる足がかりをえた。
|