2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20047009
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
園田 早紀 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 准教授 (30397690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 徹也 大阪大学, 低温センター, 助教 (90260629)
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Keywords | MBE、エピタキシャル / 磁性 / 半導体物性 / スピンエレクトロニクス / 表面・界面物性 |
Research Abstract |
Mn添加GaN(GaMnN)は、半導体でありながら室温で強磁性を示すという新機能材料であり、Mnの価数制御によりその機能をコントロールできる材料であることが明らかになりつつある。本研究は、このGaMnNに機能附活元素として希土類元素(RE)を添加して、局在性の強い4f電子を持ち、結晶中でも大きなスピン・軌道量子数を持つREと、不純物バンドを形成し偏在性を獲得したMn3d電子の相互作用を利用して大きな磁気抵抗効果を発現する、革新的機能材料の創製を行おうというものである。 当該年度はEr添加GaMnNの合成を試みるとともに、GaMnNの詳細な電気伝導特性評価を行った。これまでに、直流電気伝導特性の温度依存性から、ホッピング伝導体であることが示唆されていたため、交流下での電気伝導特性を調べたところ、数100Hzの低周波まで明確な周波数依存性を示し、時間応答の遅い伝導であることが明らかになった。また、価電子帯近傍XPS分析の結果からGaMnNのバンドギャップ中に不純物バンドが形成されている可能性が示されており、Niなど仕事関数の大きな金属に対してオーミック応答を示したことから、交流電気伝導特性は、この不純物バンドの電気伝導を観測して得られた特性であると考えられる。
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