2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20048005
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
喜多 隆 Kobe University, 工学研究科, 教授 (10221186)
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Keywords | CNT / フィールドエミッション / エラストマー / ナノコンポジット |
Research Abstract |
CNTをフレキシブルなエラストマーに高均一に添加したナノコンポジットを用いて1V/μm以下の低閾値電界と10mA/cm^2を越える高い飽和電流密度を同時に実現するために、ナノコンポジットのナノ界面構造がフィールドエミッション特性に及ぼす影響を詳細に調べた。特にCNTの配列とエミッション特性の関係を調べ上げ、横方向電子引き出し方式に最適化したデバイスを試作した。また、基礎特性や電気伝導特性を明らかにした。 ナノ界面構造制御 本研究ではエラストマーの有する粘性・極性・弾性を制御することによりCNT/エラストマー界面構造を制御し、超高均一なCNTの分散を実現した。オープンロール練の条件を最適化によって、横方向電子引き出しに最適な配向したナノコンポジットを作製した。 エミッション特性に影響するCNT配向方向とナノコンポジット断面構造の最適化 ナノコンポジット表面にはナノメーターサイズの突起構造が現れ、フィールドエミッション特性の閾値電界などに大きく影響する。効率の良い横方向の電子引き出しを実現するために、エラストマー中のCNTの配向特性と電気伝導特性の関係を詳細に調べ、配向方向に電気伝導度が2倍以上になることを明らかにした。また金属電極による接触電気抵抗低減を目指した研究を実施し、Au系の金属電極を用いることで効率の良く電流注入することを見出した。
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