2008 Fiscal Year Annual Research Report
イメージングプレートを用いた制動放射線によるトリチウムの非破壊定量評価法の開発
Project/Area Number |
20049001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大内 浩子 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 助教 (10241522)
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Keywords | 放射線・X線・粒子線 / イメージングプレート / 固体検出器 / トリチウム / プセズマ・核融合 / ワイドダイナミックレンジ |
Research Abstract |
イメージングプレート(IP)を用いたトリチウムβ線からの誘起X線による定量評価法の確立に向けて、以下の基礎的検討を行なった。本実験では、富士フイルム(株)社製IP、BAS-MS(BaFBr_<0.85>I_<0.15> : Eu^<2+>)を使用した。 (1) 光学測定系の構築 FLA-3000及び半導体レーザー(635um)とフォトンカウンティング検出器を組み合わせあらたに構築したPSL(photostimulated luminescence)発光測定装置により、輝尽性蛍光体中のdeep trapに捕獲された電子を利用して大線量側にダイナミックレンジを拡大する計測法を開発した。本法により少なくとも従来より10^2桁大線量側にupper limitを延ばせることを示した。 2) フェーディング補正関数の作成 定量評価における補正等に用いるため、照射後の経過時間と温度の2つの変数からなるフェーディング補正関数を作成した。トリチウムガスを封入したアンプルからの制動X線及びX線照射装置を用いてそれぞれIPに照射し、0℃、30℃、50℃に約400時間まで放置し、フェーディング特性をそれぞれ調べ、関数化した。いずれの温度、時間でも実験値と関数による計算値とは良く一致していた。トリチウムからの制動X線、X線の照射の双方においては、フェーディングの各成分についての半減期が同じ(活性化エネルギーが同じ)数値で示された。 (3) エネルギー依存性の評価 トリチウム制動放射線領域(〜18.6keV)におけるエネルギー特性をKEKPF実験施設BL-14C1ビームラインに於いて単色光により検討した。10, 16, 18.6keVの単色光を0.1, 0.3, 0, 5 mmAlフィルターでIPをはさんで照射し、依存性を評価した。 4) 方向特性の評価 ±90°以外、方向依存性は認められないことを確認した。
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Research Products
(3 results)