2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20049002
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
小林 かおり University of Toyama, 大学院・理工学研究部(理学), 准教授 (80397166)
|
Keywords | トリチウム / 水素 / 放射線・X線・粒子線 / 原子・分子物理 / 化学物理 / 環境分析 |
Research Abstract |
近赤外領域である波長1.38ミクロン帯H-Oの伸縮振動の倍音の領域であるため、H_2OおよびHDOのスペクトルが観測される。コールドランとしてこれらの測定を行ったところ、水の吸収は非常に強いため、周波数変調分光法による測定は弱い吸収遷移の測定には適しているが、トリチウム水の絶対量の決定の観点からはむしろ強い遷移の直接吸収スペクトルを利用した方がよいことが望ましいことがわかり、分光の実験手法を光学チョッパーとロックインアンプ(科研費による購入品)を用いる手法に変更し引き続き実験を行った。弱い吸収に関しては必要に応じて周波数変調分光法も利用する予定である。現在の分光計の構成では使用している外部共振器型半導体レーザーのモードホップ時の強度変化による補正がされないため、スペクトルに不連続が生じる。この問題を解消するためにレーザー光の強度をモニターする検出器を増やした。この検出器からの信号をパソコンで処理するためLabVIEWによるプログラムの改善を行った。なお、この分光計は放射性物質であるトリチウムの利用が出来る富山大学水素同位体科学研究センターの管理区域へ移設済みである。本研究で予定している実験には、市販されているトリチウム水よりも高い濃度のものが必要であるため、合成する必要がある。そのため、軽水素を用いて水の合成実験を行いコールドランを行った。反応条件は反応温度300℃で収率95%であり、使用後の回収も確認できたので、トリチウム水合成の準備が整った。
|
Research Products
(1 results)