2008 Fiscal Year Annual Research Report
トリチウム燃料注入と壁不純物挙動のシミュレーション解析
Project/Area Number |
20049003
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山崎 耕造 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (50115648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 鉄太郎 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80442523)
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Keywords | プラズマ・核融合 / 原子力エネルギー / 計算物理 |
Research Abstract |
DT核融合炉の実現のためには、第一に燃料としてのトリチウムの確保と炉内への注入が必要であり、D/Tの燃料の比の変動により核融合出力は大きく変動する。逆に、D/T比を制御することで核融合出力制御が可能である。また、炉壁からの不純物流入により、放射損失が増加すると同時に、D/T燃料密度の希釈が起こり、プラズマ温度低下と核融合炉出力の低下が起こるので、不純物混入を極力避け、D/Tの燃料の最適な比を維持する必要がある。 本研究では、トリチウム燃料注入と壁不純物挙動の理論シミュレーション解析研究として、筆者が独自に開発してきた統合シミュレーションコードにより解析する。また、トリチウムの燃料サイクルを含めた核融合頬運転の最適化研究を、独自のシステムコードを用いて進める。 初年度は、計算機コードのうち、特にTOTALコードによる燃料注入のモデリングを発展させた。これまでにトリチウムのペレット入射シミュレーションを進めており、ペレット進入長の深い高磁場側入射がプラズマ閉じ込めに有効であることが示されている。これをさらに発展させて、トリチウム燃料の挙動やD/Tの燃料比の制御と核融合出力特性の関係を明らかにした。 また、トリチウムイオンや重水素イオンによるスパッタリングにより発生する壁不純物イオンの輸送と、その周辺プラズマやコアプラズマへの影響を検討した。ITERや将来の核融合炉で重要になると考えられているタングステン不純物の輸送解析を進め、トリチウムや重水素イオンによるスパッタされる不純物として、C,O,Fe、等の各種不純物の振る舞いのシミュレーション解析を行い、プラズマ・壁相互作用の研究の発展を図った。
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Research Products
(22 results)