2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20049005
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古藤 健司 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 准教授 (50091351)
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Keywords | 水素同位体 / 同位体分離 / 圧力スイング吸着法 / 低温吸着 / コンダクタンス / 減圧操作 / 充填床 / 充填塔 |
Research Abstract |
核融合炉システムにおいて必須である水素同位体分離の新規プロセスとして圧力スイング吸着法(PSA)に着目して実験研究を進めている。これまでの知見から、減圧脱着操作において動的同位体効果の寄与が顕著であることが分かった。この挙動はPSA水素同位体分離プロセスを考える上で重要であり、吸着充填層内のコンダクタンスを把握しなければならない。本研究では、現有の単塔PSA実験装置を用いて、水素および重水素の球形粒子充填層内での低温(77.4K)におけるコンダクタンスを実測し、係数の操作圧力および充填粒子径への依存性を調べた。コンダクタンスは分子流域、粘性流域、乱流域、音速近接域およびこれらの遷移域で特性が変わり複雑である。充填層内では、流路形状が不均一であるので、コンダクタンスはこれらの基本特性が混在した極めて複雑な挙動をする。本件では、PSA操作で重要な減圧領域(分子流~粘性流域)での水素および重水素のコンダクタンス実測からその同位体効果が分子量比の平方根で記述できることを明らかにした。また、粘性流域においては、充填層粒子間隙の狭いところでは流体は音速に1/3の領域を超える条件が容易に発現するので、粘性域でのコンダクタンスの線形圧力依存性は崩れやすいことを実験検証した(コンダクタンスは圧力に対する線形依存性から大きく逸脱する)。分子流-粘性流域のコンダクタンス係数の挙動を半経験式(圧力依存性をエラーファンクションで近似)で特徴づけられた。
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Research Products
(4 results)