2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20054013
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
横溝 岳彦 Kyushu University, 大学院・医学研究院, 教授 (60302840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野原 直哉 九州大学, 大学院・医学研究院, 特任助教 (60452710)
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Keywords | Gタンパク質共役型受容体 / 細胞内移行 / フローサイトメーター |
Research Abstract |
(1) GPCRの形質膜への移行に関わる経路の同定 : GPCRの形質膜への移行に関わる経路の同定に着目し、様々なGタンパク質共役型受容体の細胞内C末端の役割の解明を試みた。ロイコトリエンB4第二受容体BLT2のヘリックス8を含むC末端を欠失した変異受容体は細胞内小器官であるゴルジ体に貯留し、形質膜に移行しなかった。細胞内に貯留した受容体はユビキチンープロテオソーム系を介して分解されていることがわかった。この際に、特異的受容体作動薬、拮抗薬を作用させると、変異BLT2受容体は、タンパク分解を受けることなく形質膜へ移行できたことから、ヘリックス8を含む受容体のC末端は、受容体の正常な立体構造を保っことでタンパク分解から免れることで、受容体の形質膜への移行に必須のドメインであることが明らかとなった。 (2) 受容体活性化後の受容体の細胞内移行経路の同定 : 複数のGPCRを用いてリガンド刺激に伴う受容体の細胞内移行を検討したところ、血小板活性化因子受容体PAFRは速やかに細胞内移行するのに対し、ロイコトリエンB4受容体BLT1は全く細胞内に移行しなかった。様々なキメラ受容体の解析の結果、PAFRの細胞内C末端が細胞内移行に必須のドメインであることを見いだした。また、フローサイトメーターを利用して、受容体の細胞内移行を定量化する系を構築した。 (3) 形質膜上でのGPCRの移動についての検討 : EGFP、photo-activatable GFPを受容体に融合する発現ベクターを構築し、リアルタイムに受容体の移動を観察できる系を構築した。GPCRは半減期数分以内という短い時間で形質膜上を移動していることが明らかとなった。
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