2008 Fiscal Year Annual Research Report
染色体サイクルの進行に必要な新規テロメア関連蛋白質の探索とその機能解析
Project/Area Number |
20055014
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上野 勝 Hiroshima University, 先端物質科学研究科, 准教授 (90293597)
|
Keywords | 分裂酵母 / テロメア / Pot1 / RecQヘリケース / 微小管阻害剤 |
Research Abstract |
Pot1は分裂酵母からヒトまで保存された一本鎖テロメア結合蛋白質で、分裂酵母pot1破壊株のテロメアDNAは急激に消失する。我々はPot1破壊株のテロメア消失がRecQ型ヘリケースrqh 1の破壊によって抑圧されること、Pot1 rqh1二重変異株は微小管重合の阻害剤であるTBZに感受性になること、高温で核が断片化すること、などを発見している。そこで本研究はPot1 rqh1二重変異株のTBZ感受性や、高温での核の断片化に関連する新規蛋白質の探索を試みた。しかし、pot1 : : LEU 2(挿入破壊株)の場合では、Pot1 rqh1二重変異株のテロメアDNAは維持されるが、Pot1 : : KanMX(完全欠損株)の場合では、テロメアDNAが維持される株と維持されない株が得られていることから、完全欠損株と挿入破壊株で表現型が違うことがわかっていた。さらにPot1 : : LEU 2(挿入破壊株)とrqh1の二重変異株の染色体末端は不安定であることがパルスフィヒールドゲル電気泳動の結果からわかっていた。これまで実験で使用したPot1 rqh1二重変異株は、30℃で作成していたが、Pot1 rqh 1二重変異株が温度感受性であることから、本年度は、25℃で株を作り直して、表現型を解析した。その結果pot1 : : kanMX(完全欠損株)の場合でも、Pot1 rqh 1二重変異株の独立した3つの株のすべてにおいてテロメアDNAが維持されることが分かった。また、Pot1 : : LEU 2(挿入破壊株)の場合では、Pot1 rqh 1二重変異株の染色体は25℃では安定であるが、30℃では染色体が非常に不安定であることがわかった。
|
Research Products
(2 results)