2008 Fiscal Year Annual Research Report
膜電位ー細胞長変換素子プレスチンの分子構築と動的構造変化の解析
Project/Area Number |
20056031
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Research Institution | National Institute for Physiological Sciences |
Principal Investigator |
久保 義弘 National Institute for Physiological Sciences, 分子生理研究系, 教授 (80211887)
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Keywords | 生理学 / 神経科学 / 生体分子 / 蛋白質 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
今年度、以下の成果を得た。(1)膜電位依存的なプレスチンの構造変化の、FRET法によるさらに詳細な解析を行った。すなわち、サブユニット間のC末端間のみならず、サブユニット内のNおよびC末端間、さらに、サブユニット間のNおよびC末端間においても、高K+液の還流による脱分極時にFRETが減少する傾向があることを明らかにした。また、FRETの変化が、非線形性容量電流をブロックするサリチル酸ナトリウムによりブロックされること、また、非線形性容量電流が見られなくなる変異体においては失われることを観察し、記録したFRET変化がアーチファクトではなく確かにプレスチンの構造変化によるものであることを確定した。また、より定量的な情報を得るために、膜電位をパッチクランプ法によりコントロールしながら、同時にFRET変化を測定する実験を開始した。(2)プレスチンの示す非線形容量電流が細胞内Cl-依存的であるため、プレスチンの構造変化はCl-依存的で、Cl-存在下と非存在下で、その構造は異なると予想される。昨年度、Baculo virus Sf9細胞発現系を用いてFLAG tagを付加したプレスチン全蛋白を発現させ、C1-存在下で精製しその単粒子構造解析を行ったが、今年度は、Cl-依存的構造変化を明らかにするために、Cl-非存在下でのレコンビナント蛋白の精製を試みた。凝集傾向が強かったため、detergentの種類を変える等の各種の条件検討を行った。
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Research Products
(4 results)