2008 Fiscal Year Annual Research Report
色素幹細胞運命決定における細胞外環境の役割とその分子基盤の解明
Project/Area Number |
20057007
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西村 栄美 Kanazawa University, がん研究所, 教授 (70396331)
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Keywords | 幹細胞 / 色素細胞 / 皮膚 / ニッチ / 微小環境 |
Research Abstract |
色素幹細胞の子孫細胞は、いったんニッチ(ニッシェ)を離れても、空のニッチに再び入ると未熟な状態で維持され、以後、再び色素幹細胞として機能できる。このことから、ニッチが幹細胞の運命を優勢に決定しうることを明らかにしてきたが、その分子メカニズムは不明である。これまでに色素幹細胞側で必須となるマスター制御因子としてMITF転写因子を同定したが、細胞外から色素幹細胞の運命を制御するメカニズムについては明らかではない。今年度は、細胞外から組織幹細胞の運命を制御する分子を探索し、毛包内のバルジ領域(ニッチ)におけるXVII型コラーゲンの発現パターンを解析すると同時に、XVII型コラーゲンの欠損マウスを解析したところ、毛が生えかわるごとに次第に白毛化をきたすことを確認した。欠損マウスを色素幹細胞と毛包幹細胞の解析用のマウスと交配し、幹細胞解析が出来るよう準備を進めた。
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