2008 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞間で機能する新しい分泌性C1qファミリー分子群の解析
Project/Area Number |
20057024
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
柚崎 通介 Keio University, 医学部, 教授 (40365226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 信爾 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (60321816)
飯島 崇利 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90383702)
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Keywords | 神経科学 / 生理活性 / シグナル伝達 / プロテオーム / 脳・神経 |
Research Abstract |
補体Clqの球状ドメイン(gClq)を機能ドメインとして持つClq/TNFスーパーファミリーが、シグナル分子や細胞外マトリックス分子として細胞外環境において非常に多彩な生理機能に関与することが近年注目を集めている。一方、Clq/TNFスーパーファミリーの中には脳内に主に発現するCblnファミリーとClqlファミリーが存在するが、これらの分子の生理機能についてはほとんど分かっていない。私たちはこれまでにCblnファミリーのうちCbln1分子が、小脳顆粒細胞-プルキンエ細胞シナプスにおいて、シナプスの接着性と可塑性を制御することを世界に先駆けて発見した(Nature Neurosci, '05)。さらにCblnlは海馬歯状回に線維を送る嗅内皮質にも発現しており、他のメンバー分子Cbln2やCbln4も海馬や脳内の各部位に発現していることを明らかにし、Cblnファミリーがシナプス形態調節分子として機能している可能性を提唱してきた(Eur J Neurosci, '06, '07)。さらに、Clqlファミリー分子群(Clql1-clql4)も神経細胞から分泌され、ヘテロ多量体を形成すること、それぞれ異なった脳部位に特異的に発現するが、clql2とClql3分子は海馬歯状回の顆粒細胞に共発現することを見いだした(論文準備中)。これらのことから、Clq1ファミリーもCblnファミリーと同様に発達時や成熟後の脳においてシナプス形成と維持過程に関与している可能性がある。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Cbln1 binds to specific postsynaptic sites at parallel fiber-Purkinje cell synapses in the cerebellum2009
Author(s)
Matsuda, K., Kondo, T., Iijima, T., Matsuda, S., Watanabe, M., Yuzaki. M
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Journal Title
European Journal of Neuroscience 29
Pages: 707-717
Peer Reviewed
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