2008 Fiscal Year Annual Research Report
分裂期キナーゼPlk1基質群の解析を通した新たな紡錘体形成機構の解明
Project/Area Number |
20058007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大杉 美穂 The University of Tokyo, 医科学研究所, 准教授 (00332586)
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Keywords | 細胞生物学 / 染色体分配 / 中心体 / 紡錘体形成 |
Research Abstract |
本研究は研究代表者らがこれまでに同定したPlk1基質分子群の機能解析を通し、分裂装置の形成、動態制御機構を分子レベルで解明することを目的としており、1) KizおよびKiz結合分子c-Kipの解析を通した紡錘体極としての中心体制御機構の解明、2) Kif18Aによる紡錘体微小管長制御機構の解明、3) 他のPlk1基質群の紡錘体形成、制御への関与の検討と解析を行おうとするものである。本年度はそれぞれのサブテーマについて以下のような結果を得た。 1) C-KipはKizに加え、中心体を構成する主要な分子であるXおよび、gamma-tubuin環複合体の中心体局在にも重要な役割があることを示した。更に分子Xは中心体からの微小管形成能に必須である事を見出した. 2) Kif18Aによる紡錘体微小管長制御機構の解明 Kifl8Aのキネトコア微小管プラス端への集積には微小管プラス端の安定化が必須であること、またプラス端集積時にKif18Aが微小管長の制御に強く関わっていることを明らかにした。 3) 他のPlk1基質群の紡錘体形成、制御への関与の検討と解析 同定したpolo-box領域に結合するタンパク質と固相リン酸化法で得られた基質候補分子のうち、アミノ酸配列からの機能予測が不可能な分子20種について、RNAiを用い、昨年度までにM期進行に異常の見られる因子を新たに2つ同定した。
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