2008 Fiscal Year Annual Research Report
Apollonによる細胞周期制御因子のユビキチン化と細胞分裂期の制御
Project/Area Number |
20058008
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内藤 幹彦 The University of Tokyo, 分子細胞生物学研究所, 准教授 (00198011)
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Keywords | Apollon / サイクリン / ユビキチン |
Research Abstract |
アポトーシス阻害タンパク質ApollonとcyclinAは強く結合する。ApollonとcyclinAの結合に必要なドメインを明らかにするため、ApollonとcyclinAの各種変異体を作成して結合実験を行った結果、cyclinAはApollonの中央部分に結合すること、ApollonのBIRドメインやUBCドメインはcyclinAとの結合に関与しないことがわかった。一方ApollonはcyclinAのcyclinbox1に結合した。このcyclinbox1にはCDK1、2が結合することが知られているが、実際にApolIonとCDK1、2は競合してcyclinAと結合することが明らかになった。 細胞に野生型Apollonを発現させるとcyclinAのユビキチン化が亢進し、ApollonがcyclinAをユビキチン化することがわかった。しかしUBCドメインを欠失したApollonやUBCに変異を持つApollonでもcyclinAのユビキチン化が亢進し、Apollonは他のUBCと協調してcyclinAのユビキチン化を引き起こしていることが示唆された。siRNAによりApollonの発現量を低下させると、M期途中にありcyclinA抗体で強く染色される細胞が増加した。またApollon siRNA処理によりcyclinAのturnoverが減弱した。これらの結果からApollonはCDK非結合型のcyclinAをユビキチン化し、その分解を制御することにより細胞周期を制御することが明らかになった。
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