2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20058014
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
藤森 俊彦 National Institute for Basic Biology, 初期発生研究部門, 教授 (80301274)
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Keywords | マウス / 初期胚 / 細胞周期 |
Research Abstract |
本研究においては、発生中の胚の形の変化が、局所的な細胞周期の違いによって制御されているのではないかという仮説に立ち、マウス初期胚における局所的な細胞周期の違いと、胚の形態の変化の関連を明らかにすることから開始している。 胚のライブイメージング 細胞周期を可視化するFucciマウスを導入し、5日目胚、6日目胚を用いて赤、緑の蛍光観察を行った。その結果、胚のエピブラストの細胞はほぼ全て緑色の蛍光タンパク質で標識され、胚体外の外胚葉はほぼ全て赤色に標識された。この結果は、必ずしも細胞周期を反映しているとは捉えにくい。一つの可能性として、それぞれの蛍光タンパク質の発現制御に組織特異性があることが考えられる。それぞれの蛍光タンパク質は同じプロモーターでドライブされている為、トランスジーンの挿入部位の影響が強いことが予測された。そこで、新たにユビキタスに発現することが知られているR26遺伝子座へのノックインを計画し、そのマウスの作製を開始した。これと平行して、ヒストン融合EGFPを発現するマウスの観察を継続して行った。マウス胚の培養を進め、約24時間に渡るライブイメージングを可能になった。核の存在場所を3次元的に解像度良く観察するために、倍率の最適化、撮影するZ平面数の最適化を行っている。これによって、胚の中の細胞の分裂が時間的・空間的にある程度同調するという昨年来の仮説を検証中である。 なお、本研究は、研究期間途上で廃止となったが、今後研究内容は新学術領域研究で更に継続して研究を進める。
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