2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20058022
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
鎌田 真司 Kobe University, 自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター, 准教授 (20243214)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 潮 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環バイオシグナル研究センター, 教授 (40150354)
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Keywords | カスパーゼ / 細胞増殖 / 細胞周期 / シグナル伝達 / 蛋白質分解酵素 / アポトーシス |
Research Abstract |
本研究課題を遂行するに当たっては、具体的に以下の3課題について研究を推進してきている。課題(1)カスパーゼ7活性化に至る経路の解明、課題(2)M期でカスパーゼ7によって切断される基質の同定、課題(3)レンチウイルスを用いた誘導性標的蛋白質置換法の確立、である。本年度は昨年度の結果を基にして、更に研究を推し進めたところ以下の結果を得た。課題(1)では、カスパーゼ7の上流で機能することが予想されるFADD及びカスパーゼ8に関する更なる検討を行ったところ、FADDをノックダウンした場合に細胞増殖が抑制され、また、分裂期特異的にリン酸化されることが分かった。現在、リン酸化の意義とカスパーゼ活性化の関係を検討している。課題(2)では、新たに同定した5種類のカスパーゼの基質候補の解析を進め、その切断部位を同定し、抗体作成により内在性蛋白質のアポトーシス及び細胞分裂期での切断の有無の確認を行っている。今後、切断されない変異体の細胞増殖への影響を検討する。課題(3)では、カスパーゼ3と7に関するレンチウイルスを用いて、ドキシサイクリンによって誘導をかけたところ、外来性カスパーゼの発現と内在性カスパーゼのノックダウンを確認することができた。また、変異型カスパーゼ7に置換された細胞では増殖が抑制されたため、細胞増殖におけるカスパーゼの重要性を確認することができた。今後は本実験系を利用して、カスパーゼの基質の切断の意義を明らかにする予定である。
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Research Products
(3 results)