2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20059020
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
伊川 正人 Osaka University, 微生物病研究所, 准教授 (20304066)
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Keywords | シャペロン / 遺伝子組換え / ノックアウト / calreticulin / calnexin |
Research Abstract |
カルネキシンおよびカルレティキュリンは細胞の小胞体に局在し、膜・分泌蛋白質が成熟する過程でその品質管理に重要なレクチンシャペロンとして機能する。しかしいずれも体細胞に普遍的に発現するために、ノックアウトマウスを作製すると胚性致死もしくは生まれても発育不全となる。そのため成熟個体での機能解析を行うことは不可能もしくは非常に困難であった。そこで我々はcre/loxPシステムを用いることにより、これらのシャペロンを任意の組織や細胞・時期特異的(コンディショナル)に欠損するマウスを作製し、成熟個体でその機能解析を行った。 これまでにカルネキシンのコンディショナルノックアウトマウスの作製に成功した。既報通り全身でカルネキシンを欠損させた場合には、約1:2:1の割合で生まれるものの、離乳時までにホモ欠損個体の約半数が死亡、もしくは生存した場合にも体重や約半分程度まで低下する成長不全となることを確認した。稀に成熟する個体が得られるので、精子や卵子の受精能力を検討したところ、野生型に比べて劣っているものの、それは成長不全に起因するものと考えられた。 またカルレティキュリンについてもコンディショナルノックアウトマウスの作製に成功した。全身でカルレティキュリンを欠損させた場合には、100匹以上産ませたがホモ欠損個体は得られず、既報通り胚性致死となることを確認した。ZP3プロモーターの制御下にcreを発現するトランスジェニックマウスとの交配では、卵子特異的にカルレティキュリンを欠損させられることを、タンパク質レベルで確認した。
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