2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20060001
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高井 俊行 Tohoku University, 加齢医学研究所, 教授 (20187917)
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Keywords | 制御受容体 / B-1細胞 / 自己抗体産生 / リウマチ因子 / MHCクラスI / Btk / TLP9 |
Research Abstract |
いくつかのB細胞表面の抑制性レセプターの欠損マウスに共通して見ちれる現象として,自然免疫を担うB1細胞集団の増加がある。B1細胞の自己増殖性を維持するためにはB細胞受容体から入力されるシグナルが必要であり,これを抑制性受容体が阻害するため,と大くくりに理解されているが,その実体はよく分かっていない。他の抑制性受容体欠損の場合と同様にPIR-B(ヒトLILRB1/B2に相当)欠損においても腹腔B1細胞が加齢とともに増加する現象が見られていたが(Ujike A.et al.A.Nat.Immunol.2002),我々はB1細胞からのIgMタイプのリウマチ因子(RF;抗IgG Fc自己抗体)の産生が特に亢進していること,さらに今回,世界に先駆けて,Fas^<Ipr>変異との合併によりこの産生が顕著に亢進してIgGタイプのRFが増加し,糸球体腎炎を発症して死亡率が上昇することを観察した。この制御機構においてはTLR9の活性亢進が関係し,PIR-B欠損によってとりわけBtkのリン酸化が亢進してこれがTLR9下流のNF-κBのリン酸化亢進につながっていることが解明された(Kubo et al.J.Exp.Med.2009)。現在ではさらにB1細胞,およびB2細胞上でのPIR-Bの制御様式,B細胞レセプターやTLRシグナルの制御,細胞膜上での動態,抗体産生制御,新規リガンドの探索と作用解明を進めている。
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