2009 Fiscal Year Annual Research Report
胸腺細胞に発現するクローディンのT細胞分化選択における役割
Project/Area Number |
20060011
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
濱崎 洋子 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (10362477)
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Keywords | 胸腺 / クローディン / T細胞分化 / 胸腺細胞 |
Research Abstract |
胸腺は正常なT細胞分化に必須の中枢リンパ組織である。また体内の他の上皮組織と異なり体内外を区画化するという機能を持たないユニークな上皮組織であるともいえる。申請者はこれまでに、こうした典型的上皮細胞が持つバリア機能を有しない一部の胸腺上皮細胞にタイトジャンクションの機能の中心的役割を担うクローディン(Cld)-3,4が発現していること、またこのCldを発現する髄質上皮上皮細胞が末梢自己抗原の免疫寛容に重要な役割を果たすAutoimmune Regulator (Aire)遺伝子を発現する特殊に機能分化した上皮細胞であることを明らかにした。一方その過程において、胸腺細胞の一部にもCld-4が発現することを明らかにしている。本研究では胸腺細胞に発現するCld4の機能を明らかにするために、Cld4のコンディショナルKOマウスを作製に着手し、予定通りKO個体を得ることに成功した。現在バッククロスを行うと共に、全身KOマウス、lck-Creと掛け合わせることでT細胞特異的にCld4を欠失したマウスの表現型解析(T細胞分化の異常の有無、抹消T細胞の機能解析等)を行っている。胸腺は上皮細胞で構成される唯一のリンパ造血系組織であることは古くより認識されてきた事実であるが、T細胞が胸腺という上皮組織でのみ分化する意義についてはよく分かっていない。クローディンを初めとした上皮特異的な分子のT細胞分化における機能を個体レベルで解明することにより、こうした古くからの免疫学的・発生学的に重要な疑問が分子レベルで明らかになるものと期待される。
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Research Products
(7 results)