2008 Fiscal Year Annual Research Report
セマフォリンをターゲットとした自己免疫疾患制御の試み
Project/Area Number |
20060016
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
竹ヶ原 宜子 Osaka University, 微生物病研究所, 助教 (10444522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊ノ郷 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10294125)
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Keywords | セマフォリン / ヘルパーT細胞 / 自己免疫疾患 |
Research Abstract |
獲得免疫系の司令塔であるCD4陽性のヘルパーT細胞は、これまでIFN-γを高産生する1型(Th1)とIL-4を高産生する2型(Th2)の大きく二つのサブセットに分類されてきた。最近Th1ともTh2とも異なり、IL-17を高産生するタイプのヘルパーT細胞(Th17)の存在が見出されるとともに、このTh17が「免疫系自己」の破綻である自己免疫疾患発症に密接に関与していることが明らかになっている。現在までTh17分化誘導に重要な液性因子としてIL-23、IL-6、TGF-βなどのサイトカインが報告されているが、このような液性因子が機能する場である免疫細胞間相互作用の調節に関与する細胞表面膜分子の役割は未だ明らかにされていない。本研究計画ではクラス4型セマフォリンのTh17分化における役割を明らかにするとともに、セマフォリンをターゲットとした自己免疫疾患制御の検討を行い、セマフォリンによる効果的なTh17反応制御法の確立を目指す。今年度の研究では、既に準備しているセマフォリン関連欠損マウスのヘルパーT細胞を用いてTh17分化誘導実験を行い、複数のセマフォリン分子がTh17分化の関与することを明らかにしている。現在、準備しているセマフォリン阻害抗体を用いて自己免疫疾患制御の検討しているところである。
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