2009 Fiscal Year Annual Research Report
核酸系免疫アジュバントによる樹状細胞活性化機構とその自己免疫における意義
Project/Area Number |
20060033
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
改正 恒康 The Institute of Physical and Chemical Research, 生体防御研究チーム, チームリーダー (60224325)
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Keywords | 樹状細胞 / Toll様受容体 / 免疫アジュバント / I型インターフェロン / 樹状細胞サブセット |
Research Abstract |
核酸成分を認識するセンサーTLR7, TLR9は、病原体ばかりでなく、宿主由来の核酸にも応答する特性を持つ。形質細胞様樹状細胞(PDC)と呼ばれる樹状細胞サブセットは、病原体センサーの中では、TLR7, TLR9を選択的に発現し、その刺激により、大量のI型IFN(IFN-α、IFN-β)を産生するという特性を持つ。一方、通常樹状細胞(cDC)と呼ばれる樹状細胞は、TLR7, TLR9刺激によりIFN-βを産生するが、IFN-αは産生しない。pDC優位に発現する機能分子が、このpDCの特性に関与すると考えられ、実際、IFN産生誘導に必須の転写因子IRF-7はpDCにおいて発現が高い。pDCの特性に関与する、IRF-7以外の機能分子を探索するために、pDC, cDC,さらに線維芽細胞の遺伝子発現プロフィールをDNAマイクロアレイにより同定した。その中から、pDC優位に発現する転写因子をいくつかピックアップし、単独発現でIFN-α、IFN-βプロモーターを活性化するかどうか、次に、IRF-7との共発現により、IFN-α、IFN-βプロモーターを活性化するかどうか検討した。その結果、単独発現の場合には、IFN-βプロモーターを活性化し、IRF-7との共発現の場合には、IFN-α、IFN-β、両方のプロモーターを活性化する転写因子を同定した。現在、その分子機構、機能的解析を進めている。
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Research Products
(7 results)