2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20061015
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐藤 豊 Nagoya University, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (40345872)
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Keywords | 発生・分化 / 遺伝学 / 茎頂分裂組織 / siRNA / 植物 / イネ / 突然変異体 / シュートレス |
Research Abstract |
申請者はta-siRNA経路によるmiR166の発現調節についてta-siRNA経路により作られる未知の低分子RNAによる転写後制御の可能性、クロマチン制御を介した転写レベルでの調節の可能性、あるいはta-siRNAにより制御される既知の転写因子を介した転写レベルでの制御の可能性を考えた。本年度は、これらの可能性の内1番目と2番目についての検証を目的として、野生型とイネのta-siRNA経路の突然変異体(shl/sho変異体)において、低分子RNAの大量解析を行い、ゲノム全体に散在する低分子RNA産出座位を同定すると共にその発現比較を計画した。これまでに、野生型・shol-1・shol (o-282)・shll-3・shl4について、低分子RNA画分の回収並びに、cDNAライブラリーの作成を行った。続いて、SOLiDシークエンサーによる配列の解析を基礎生物学研究所の長谷部グループの協力により行った。その結果、計5580万リードを回収することができた。このうち、約2000万リードについてイネゲノム上にマップすることができた。現在、配列データをゲノムブラウザー上で、リード数を可視的に表示できる状態にデータの移行を行っている。また、野生型と変異体間でのリード数の大きく異なる座位などの抽出も続いて行いたい。 さらに今年度は、3番目の可能性についても一部検討を行った。これまで、シュート領域においてmiR166により負の制御を受けるHD-ZIPIII発現を胚形成の初期過程で解析してきたが、ta-siRNAの制御を受けるETT/ARF転写因子の胚発生初期の発現も詳細に解析した。その結果、イネの胚発生初期過程において、HD-ZIPIIIとETT/ARFはシュート構築以前の球状胚期においてすでに排他的な発現をしていることが明らかになった。このことから、当初、私には否定的に思えた3番目の可能性についても十分な検討の余地があることが判明した。
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[Journal Article] Identification of precursor transcripts for 6 novel miRNAs expands the diversity of the genomic organization and expression of miRNA genes in rice2008
Author(s)
Severine Lacombe, Hiroshi Nagasaki Carole Santi, David Duval, Benoit Piegu, Matine Bangratz, Jean-Christophe Breitler, Emmanuel Guiderdoni, Christphe Brugidou, Judith Hirsch, Xiaofeng Cao, Claire Brice, Olivier Panaud, Wojeiech Karlowski, Yutaka Sato, Manuel Echeverria
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Journal Title
BMC Plant Biology 8
Pages: 123
Peer Reviewed
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