2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20200073
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
藤室 雅弘 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (20360927)
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Keywords | ウイルス / 感染症 / 創薬 / がん / 抗ウイルス剤 / ヘルペスウイルス / 核酸代謝拮抗薬 |
Research Abstract |
我々は、KSHVによって発症するB細胞性リンフォーマに対する化学療法確立を目的として、KSHV感染特異的にがん細胞に対して強い殺細胞活性を示す抗腫瘍化合物の開発を実施した。開発した化合物は高いKSHV感染選択性と、強いDNA合成阻害活性という二つの優れた特徴を有しているが、薬物の作用機序や動態は不明のまま多数残されている。そこで、本研究課題では、薬物の作用機序、疾患モデル動物内での薬理活性や動態等の解析を実施する。 昨年度の研究により、本化合物はKSHVのチミジン・キナーゼ(KSHV-TK)により活性化体(モノリン酸化体)となることから、KSHV感染した腫瘍細胞(PEL細胞)特異的にアポトーシスを誘導することを明らかにした。さらに、リアルタイムPCRを用いたKSHVウイルス量測定系を作成し、本化合物のKSHV複製阻害活性を測定したところ、ACVやGCVのIC50と比べて約10倍強力な抗ウイルス活性を有していることを明らかにした。また、米国Johns Hopkins大学医学部との共同研究により、サイトメガロウイルス(GCV)のゲノムにGFP、やルシフェラーゼ遺伝子を組み込んだ蛍光性CMV、さらに、発光性CMVの開発に成功した。これら蛍光性(または蛍光性)の遺伝子組み換えCMVは、野生型CMVと比較して、感染性やウイルスの増殖性に変化は見られなかった。また、これら蛍光・蛍光性CMVは、蛍光・発光測定用マルチプレートリーダーによりハイスループットなウイルス量測定や抗ウイルスの薬物スクリーニングの解析を可能とする。事実、アッセイに用いる薬物量も既存のプラークアッセイを用いた場合と比較して、約95%節約することが可能となった。今後は、これらの蛍光性(または蛍光性)CMVを用いて、本化合物の抗ウイルス活性の解析を実施する。
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Research Products
(5 results)