2008 Fiscal Year Annual Research Report
身体運動と言語を統一した人間・機械コミュニケーションの成立
Project/Area Number |
20220001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 仁彦 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (20159073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 克 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 准教授 (00361543)
高野 渉 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助教 (30512090)
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Keywords | 知能ロボット / 統計推論 / 自然言語処理 / 脳型情報処理 / 身体感覚 |
Research Abstract |
本研究では,人間の行動観からの体感覚定計や行動パターンの記号化・認識・生成処理に基づき,身振りや自然言語を通じて人間とコミュニケーションを行うロボットの情報処理技術の確立およびゴミュニケーション・言語の原理やこころの理論の問題に対する構成論的アプローチを構築することを目的とする.本年度に得られた研究成果を以下にまとめる. 1.身体運動コーパスの構築 人間の行動パターンを自動的に分節化,記号化および行動パターン記号の階層構造化手法を開発した.行動パターンの記号の時間的相関を統計的モデリングにより学習することにより,ロボットが一連の人間の行動を記号として認識・予測する計算手法を確立した. 2.人問の深部身体感覚の推定とその構造化 神経生理学に基づいてグルーピングされた筋群内で代表とする筋の筋電位を計測し,生理学に基づいた筋モデルおよび詳細人体筋骨格モデルを通じて筋張力推定計算の高速化を実現した.筋張力推定結果を可視化し,被験者に提示するシステムを構築した. 3.自己とモノ,自己と他者の間の関係性コーバスの構築 道具の運動と全身の運動を記号化することによるヒューマノイドロボットの道具知識獲得の枠組みを開発した.ロボットの道具使用に必要な全身運動と道具運動の推論計算が可能となった. 4.自然言語の情報処理と身体運動の情報処理の融合 行動パターンの記号と自然言語の単語の連想構造を統計的にモデル化した.記号と単語の連想モデルと形態素解析の自然言語モデルを統合することによって,行動を説明する簡単な自然言語の生成および自然言語が表わす行動の連想計算手法を確立した. 5.自然言語と身体感覚でコミュニケーションするヒューマノイドの開発 小型ヒューマノイドロボットが環境から受ける外力に対して,自己の身体運動情報に基づき身体運動データベース中から適切な行動パターンを連想し,環境に適応する制御手法を開発した.
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Research Products
(18 results)