2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20221007
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
高柳 英明 Tokyo University of Science, 総合研究機構, 教授 (70393725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 晋太郎 筑波大学, 数理物質科学研究科, 准教授 (90271527)
柏谷 聡 独立行政法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス研究部門, グループ長 (40356770)
堂田 泰史 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, ポスドク研究員 (00511586)
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Keywords | 超伝導材料・素子 / メゾスコピッス系 / 量子ドット / 量子コンピューター / 低温物性 |
Research Abstract |
平成20年度はナノスクイッド作製法の開発とスピン状態制御観測の測定技術の開発を行った。 まず、単一スピン観測のために必要なμメータ以下のサイズのナノスクイッドは、収束イオンビーム(FIB)を用いニオブによる弱結合型のナノスクイッドでの作製をめざし作成法の開発を行った。作製した弱結合型のナノスクイッドは臨界電流密度や磁場応答など良好な特性を得ることが出来た。ナノスクイッドの作成法はほぼ確立し、少数スピンの観測のための重要な一歩である。 また、スピン量子ビットとスクイッド量子ビット間の量子力学的結合を目指すために、量子ドットを接合として用いたスクイッドの作成法の開発を行い、困難だと考えられた100nmのオーダーの量子ドット2つに電極を狙って付ける技術を完成させ、量子ドット2つをループに含み超伝導体にアルミを用いたスクイッドを作製した。量子ドット基板上にスクイッドを作る方法はほぼ確立された。ただしこのスクイッドは超伝導電流を観測できたが、その特性は制御しきれておらず量子ドットとアルミとの界面状態の制御などに更なる改善が必要なことが分かってきている。 測定技術の開発としてはまず本年度購入した無冷媒希釈冷凍機の立ち上げを行い、10mK以下での長期連続計測を可能にした。また光によるスピン状態の制御のために、100mK〜4Kの極低温中で、量子ドットや超伝導-常伝導体接合への光照射のための機構の開発を行い、光照射効果の空間分解測定を行った。その結果、超伝導-常伝導体接合の微分コンダクタンスの空間分布を得、接合近傍で大きな信号を観測した。
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Research Products
(14 results)