2008 Fiscal Year Annual Research Report
ジェット識別測定によるクォーク・グルーオンプラズマ物性の研究
Project/Area Number |
20224014
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三明 康郎 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (10157422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江角 晋一 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 准教授 (10323263)
中條 達也 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (70418622)
金野 正裕 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 研究員 (60466654)
稲葉 基 筑波技術大学, 産業技術部, 准教授 (80352566)
濱垣 秀樹 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90114610)
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Keywords | クォークグルオンプラズマ / 相対論的重イオン衝突 / パートン / ジェツト / クォーク物質物性 |
Research Abstract |
ジェット識別測定には、ジェットの全エネルギー測定の測定精度(分解能)が重要である。全エネルギー測定には、1)ハドロンシャワー型カロリメーターを用いる測定方法と、2)電磁シヤワー型カロリメータと磁気スペクトロメーターを組み合わせる測定方法がありうる。両者について、詳細な計算機シミュレーションを実施した。その結果、100GeV以下のエネルギーのジェットの場合は、2)の方が良好なエネルギー分解能が得られることが判明した。LHC加速器で本研究計画期間内に期待されるルミノシティでは100GeV以下のジェットであるので、2)の測定方法を選択することとした 第2回アジア3力国重イオン国際会議を2008.10.13-15に筑波大学で開催し、国内55名、海外35名の参加を得た。ジェットの物理を推進すべく、国際協力を三明が提案し、これを受けて中国・武漢において「Workshop on Photon and Jet with ALICE」が2009.12.4-6に開催された。両会議においてジェットの物理の推進を議論すると共に、本研究計画の周知を図り、理論家の意見を収集した。 実機製作に向けて、読み出し素子の選定を行つた。また、カロリメーター組立の注意点を学ぶためにWayne State大学に中條講師らを派遣し方法収集を行つた。読み出し回路についてはALICE実験独自の回路を採用することとし、必要な回路素子等の購入を欧州共同原子核研究機構(CERN)で実行した。これらの検討成果を得て、平成21年度に288モジュールのカロリメータ製作を開始する。
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Research Products
(9 results)