2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20226004
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
澁谷 陽二 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70206150)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
都留 智仁 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 原子力基礎工学研究部門, 研究員 (80455295)
|
Project Period (FY) |
2008-05-12 – 2013-03-31
|
Keywords | 転位ー粒界相互作用 / ナノインデンテーション / マイクロピラー / 粒界相互作用指数 / 分子動力学シミュレーション / マイクロ材料力学 |
Research Abstract |
本年度は最終年度でもあり,つぎの事項を実施するとともに,従来からの成果との関連性を検証した.まず,欠陥領域の代表体積素に作用する応力下での転位―粒界相互作用の評価を計算力学的に実施し,粒界性格を反映した新たな粒界相互作用指数L値を提案した.また,昨年度に引き続き,ナノインデンテーションを実施するための試料として,適切な熱処理で再結晶を施した多結晶無酸素銅(OFC)から,相互作用を調査する粒界をはさむ2結晶粒を含み,直径4ミクロン,高さ15ミクロン程度の微小ピラー型試験片の製作を精度よく行うことに成功した. 実験結果との比較検討に基づく検証として,(1)結晶方位解析システム(EBSP)により調査対象とする粒界と2結晶粒の抽出を行い,(2)集束イオンビーム加工機による微小2結晶粒ピラー型試験片を試作し,(3)一様な圧縮応力が負荷できる先端のみフラットな特注圧子(直径10ミクロンと20ミクロン)を用いて,負荷条件が簡便化された応力状態を生成するナノインデンテーションを実施した.前述の提案したL値を用いて,粒界をまたぐすべり系の予測した解析結果との比較により,各結晶粒の上位3つのすべり系を用いた複合的な組み合わせに対して,電子顕微鏡の観察結果にもとづく相互作用のすべり系が解釈できることを示した. 表面と平行な粒界を持つ2相結晶体モデルに対して,分子動力学法により押込みシミュレーションと一様圧縮シミュレーションを実施し,計算力学からの検証を行った.提案した相互作用指数L値との整合性について検討を加えた結果,理想的な計算力学実験に対してはその予測と合致することが確認された.転位が粒界面で結合し,複雑な反応した結果バーガースベクトルに変化が生じる場合には,その予測に修正を施す必要のあることがわかった.
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|