2010 Fiscal Year Annual Research Report
高密度振動モニタリングによる社会基盤施設の極限性能評価法
Project/Area Number |
20226011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤野 陽三 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20111560)
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Keywords | モニタリング / 振動 / 損傷検知 / 状態把握 |
Research Abstract |
1)走行荷重との連成を考慮した橋梁の動的応答予測と実測結果への適用 汎用ソフトを用いた応答予測法を確立させ,首都高速高架橋の新しい実測データに適用し,加速度応答のみならず細部にわたるひずみも予測しうることを説明し,国際学術誌に論文として発表した. 2)モニタリングデータからのリアルタイム損傷検出に関する研究 主として地震による損傷を対象に,地震応答加速度記録から損傷の有無を検出するアルゴリズムの研究を行った.ウェーブレット変換による時間周波数解析を適用し,損傷発生時にはスペクトル構造が大きく変わることを,Eディフェンスなどで行われた橋脚の動的破壊実験の結果に適用し,明らかにすることができた.なお,通常用いるサンプリング周波数100ヘルツから1万ヘルツに増大させることで損傷検出の信頼度がより高くなることも示した. 3)ワイヤレスセンサを用いた橋梁振動計測システムの構築 マルチホップ通信機能を改善させたシステムを新たに開発し,韓国JINDO橋への適応に続き,岩手県槙木沢橋の交通荷重時の振動計測に適用した.具体的には,耐震補強工事の実施前後における振動特性の違いを計測し.固有振動特性としては,耐震補強前後で大きな違いはないもののモード形状には有意な差があることが高密度センシングから明らかにすることができた.
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Research Products
(12 results)