2008 Fiscal Year Annual Research Report
極限高純度めっきプロセスによるCu配線ナノ構造制御と次世代ナノLSIへの展開
Project/Area Number |
20226014
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大貫 仁 Ibaraki University, 工学部, 教授 (70315612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一色 実 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (20111247)
篠嶋 妥 茨城大学, 工学部, 准教授 (80187137)
田代 優 茨城大学, 工学部, 講師 (90272111)
木村 隆 茨城大学, 物質・材料研究機構, 主任研究員 (70370319)
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Keywords | ULSI / Cu配線 / 超高純度めっき材料 / 添加剤フリーめつき技術 / 配線抵抗率 / パルスめっき技術 / 配線評価用TEG |
Research Abstract |
1. 最小線幅28nm, 深さ60〜200nmのTEG設計と製作 : 最小線幅28nmレベル、深さ150〜200nmのTEGの設計を行い、製作した。 2. 超高純度めっき材料の開発 : 公称純度8Nの高純度Cuを水素プラズマ溶解精製し、1桁以上高純度のアノードおよび硫酸銅を作製した。 3. 均一・粗大粒Cu配線材料・プロセス技術の開発 : 添加剤フリーパルスめっき技術の予備検討を行い、幅70nm幅までの溝にはほぼCu膜を埋め込み可能であり、抵抗率も添加剤有りの場合に比べ、約16%低減できることを確認した。これ以下の配線溝中への埋め込み性については、溝形状、溝のアスペクト比、パルス条件の最適化を検討中である。また、高純度めっき材料を用いて8インチウエハ内30nm〜100nm溝中へのCu配線形成技術の検討を行い、埋め込み性および膜厚均一性等に問題の無いことを確認した。 4. Cu配線中の微量不純物分析・ナノ構造評価 : 高純度めっき材料および現状純度めっき材料を用いて作製したCu膜中の不純物元素のGD-MS分析を行い、これらの間にある程度相関関係があることをつきとめた。しかし、数十ppbのレベルの元素も存在するため、分析結果のばらつきが大きいという問題があり、分析技術の高精度化に注力する必要がある。高純度めっき材料および現状純度めっき材料を用いて作製した幅50nmCu配線の長さ方向の高分解能TEM観察を行い、高純度Cu配線では現状純度配線に比べ、歪、不純物等の少ない、格子像が得られた。 5. Cu配線評価技術 : 分子動力学およびメゾスケールシミュレーションを用い、溝上部に45度の開口部を設けることにより、開口部無しの場合に比べ、溝中の平均結晶粒径を約30%増大できる可能性のあることを示した。また、Cu配線中の酸素が結晶粒界に存在すると粒の粗大化を抑制することが分かった。層間熱伝導測定によるバリアメタルとCu膜の密着性の予備検討を行い、Cu膜でも熱抵抗の測定を行える装置および測定条件を明らかにした。さらに、X線回折により、Cuめっき膜の平均結晶粒径の測定を行い、添加剤の有無、パルスめっき時のバイアスの有無によるめっき膜の結晶粒径の経時変化を明らかにできた。
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