2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20240004
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
後藤 敏 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10367170)
|
Keywords | ハードウエア設計 / 設計自動化 / 電子デバイス・集積化回路 / 回路設計・CAD / アルゴリズム |
Research Abstract |
監視システムやTV会議という特定な使用場面を想定して、画像符号化の演算量を大幅に削減し消費電力を削減する実験システムを開発し評価を行った。監視システムではカメラは固定した位置にあり、また動きもフレーム間では激しく変化しないことに注目し、昨年度に考案した動き差分検知方式をもとに、今年度は、画像の動きを予測し、必要な演算量に応じてコアの周波数(電源電圧)を動的に変化させる機能を、4コアの組込みマルチプロセッサーに実装し、リアルタイムに消費電力を測定した。本方式を使わない方式に比べて、平均で46%の電力削減、最良値では78%の電力削減が行えた。またTV会議では人が注目する部分には高精細な画像を、注目しない部分には画質を落とすというRoI (Region of Interest)方式を開発してきたが、本年度は人が複数人でも対応可能なシステムへ拡張し、RoI(顔)の領域を精度よく検出するアルゴリズムを考案し、平均で76%のエンコーダの演算量を削減した。動画像デコーダに関しては、4096x2160対応のH.264復号LSIを開発し、従来比で約60%の電力削減を行いことができた。開発したビデオ復号LSIの特徴は(1)H.264/AVCハイプロファイル標準仕様に基づくデコーダで、4096x2160画素の動画を60枚/秒処理できること。(2)処理するマクロブロック順序の最適化、フレームのロスレス圧縮方式、並列処理による高速化等の新技術を開発することで、外部DRAMとデコーダエンジン間の転送量を従来と比べて38%削減したこと。(3)復号チップの電力消費を4096x2160@60fpsで189mWを達成し(SMIC 0.90nmルール)、従来の復号チップに比べて、55%~64%の消費電力削減、DRAMも60%の消費電力削減を図った。
|
Research Products
(55 results)