2010 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロミラーアレイによる受動結像光学素子の開発およびその応用に関する研究
Project/Area Number |
20240013
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
前川 聡 独立行政法人情報通信研究機構, ユニバーサルメディア研究センター超臨場感システムグループ, 主任研究員 (60358893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 大介 大阪市立大学, 工学研究科, 准教授 (60264800)
仁田 功一 神戸大学, 工学部, 准教授 (20379340)
山川 義徳 京都大学, 情報学研究科, 特定助教 (80447945)
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Keywords | ガウスビーム分解法 / X線リソグラフィ / 体積走査型3次元表示装置 / 回転プリズムシート / 空中映像インタラクション / 地域キャラクター / 2面コーナーリフレクタアレイ / 信頼形成 |
Research Abstract |
ガウスビーム分解法を用い,波動性を考慮に入れてコーナーリフレクターアレイの結像特性を評価した。点光源の位置と素子面のなす角度に着目し,35度の場合,もっとも点像広がりが少なく像が先鋭化されることを確認した。また,リフレクターの開口率に点像広がりが依存しない事を確認した。さらに,点像広がりを評価する実験系と信号処理系を試作し,シミュレーションとの整合性を検証した。 ニュースバルを利用して,X線リソグラフィによる光学素子の試作を行った.SU-8を用いた場合,残渣物による構造欠陥が生じるが,PGMEA雰囲気に置くことで,除去可能であることを確認した. 体積走査型3次元表示装置を構築した。走査機構としてガルバノミラーと回転プリズムシートを用いたシステムを作製した。また、三原色LEDを用いカラー化を行った。さらに、高画質化を図るために、レーザ光源を用いたシステムを作製した。この場合,走査機構による揺らぎや、体積表示の重ね合わせの効果により、スペックルを低減できることが分かった。 多層赤外線タッチパネルによるインタラクションの奥行き検出を行った.また,手指のカメラによる位置・形状検出およびそれに同期したLCDの位置制御により,手指と一体化した空中映像表示装置の試作を行った. 昨年度の信頼形成に関する成果を拡張し、光学素子や既存の映像装置にインタラクティブな要素を付加するとともに利用者の認知特性の分類も加味した実験を実施した。結果として、光学素子や光学素子とインタラクションと言った情報の表現手法はもちろん利用者の認知特性によっても信頼形成の構造が変化することが明らかになった。さらに、同様の研究方法をヒトだけではなく、地域のキャラクターにも適用し、地域活性化につながる地域キャラの評価も実現した。これらの研究成果によって、光学素子をどのように使うことが応用展開に有効かを定量的に評価可能となった。
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Research Products
(15 results)