2008 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリ細胞株DT40の遺伝子破壊による、DNA損傷への応答機構の網羅的解析
Project/Area Number |
20241012
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
武田 俊一 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (60188191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
茂木 章 京都大学, 医学研究科, 助教 (80452332)
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Keywords | DNA修復 / 変異 / 化審法 / 有害化学物質 / ハイスループットスクリーニング |
Research Abstract |
#ニワトリDT40細胞株を使った、変異原をハイスループットにスクリーニングする実験手法の構築(論文投稿中) 毎年1,000種類以上の化学物質が、新たに産業界に導入される。化学物質の変異原を検出する為に、日本の化学物質審査規制法(化審法)は、エームステスト(Ames test、細菌の復帰突然変異の検出)を使うことを定めている。エームステストには、擬陽性が多い。そして、エームステストは、フレームシフトを起こす変異原しか検出できず、DNA切断を起こす変異原を検出できない。よって、変異原性がある化学物質のなかの半分しか、その変異原性を検出できない。すなわち偽陰性も多い、という問題がある。化学物質の変異原を検出する為に、化審法で定められた、もう1つの方法は、小核テスト(ヒト細胞の染色体断裂を細胞核の形態観察にて検出)である。この手法も、擬陽性が多い。さらに、染色体断裂を誘導する化学物質しか、その変異原性を検出できないという擬陰性問題もある。 これまでの、変異原性を検出するバイオアッセイでは、すべて、"野生型"(=DNA修復機能が正常)細胞が使われている。この手法には、以下の問題がある。野生型細胞は、化学物質が作ったDNA損傷をすぐに修復できることである。ゆえに、野生型細胞を使う限り、そのバイオアッセイの感度には限界がある。 感度を上昇させる為に、我々はDNA修復欠損株を使うことを提案する。そして、化学物質に曝露したときに、DNA修復欠損株と野生株とのあいだで、化学物質への応答に差異があれば、それは、化学物質のDNA毒性(変異原性)を反影していると言える。我々は、以上のアイデアに基き、変異原をハイスループットにスクリーニングする実験手法を樹立した。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Genetic evidence for single-strand lesions initiating Nbsl-dependent homologous recombination in diversification of Ig V in chicken B lymphocytes.2009
Author(s)
Nakahara M, Sonoda E, Nojima K, Sale JE, Takenaka K, Kikuchi K, Taniguchi Y, Nakamura K, Sumlitomo Y, Bree RT, Lowndes NF, Takeda S.
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Journal Title
Peer Reviewed
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[Journal Article] DNA damage response protein ASCIZ links base excision repair with immunoglobulin gene conversion.2008
Author(s)
Oka H, Sakai W, Sonoda E, Nakamura J, Asagoshi K, Wilson SH, Kobaysashi M, Yamamoto K, Hcierhorst J, Takeda S, Taniguchi Y
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Journal Title
Biochem Biophys Res Comraun 371
Pages: 225-229
Peer Reviewed
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[Journal Article] Single stranded DNA binding protein hSSB1 is critical for genomic stability.2008
Author(s)
Richard D. Bolderson, E. Cubeddu L, Wadsworth RIN, Savage K, Sharma GG, Nicolette ML, Tsvetanov S. Mellwraith MJ, Pandita R, Takeda S, Hay TT, Gautier J, West SC, Paull TT, Pandital TK, White MF, Khanna KK
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Journal Title
Nature 453
Pages: 677-681
Peer Reviewed
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