2011 Fiscal Year Annual Research Report
環境ストレスによるゲノム損傷の修復を制御する新たな分子機構の解明
Project/Area Number |
20241013
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
菅澤 薫 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環・バイオシグナル研究センター, 教授 (70202124)
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Keywords | ヌクレオチド除去修復 / XPC / UV-DDB / ユビキチン化 / SUMO化 / プロテアソーム / 紫外線 |
Research Abstract |
これまでにXPCタンパク質のSUMO化部位として3か所のリジン残基を同定し、それらをアルギニンに置換したXPC 3KR変異体を安定発現する細胞株を樹立したところ、野生型XPC発現株に比べて紫外線照射後の(6-4)光産物の修復に遅延が見られた。さらにXPC 3KR変異体では紫外線照射後のCRL4^<DDB2>ユビキチンリガーゼに依存したユビキチン化が減弱していたが、無細胞ユビキチン化反応系を用いた解析からSUMO化とユビキチン化が共通のリジン残基を競合している可能性は低いと考えられた。そこで無細胞系でSUMO化したXPCとUV-DDBとの直接相互作用をプルダウンアッセイによって調べたところ、SUMO化によって両者の相互作用が有意に増強されることがわかった。細胞内においてUV-DDBからユビキチン化を介してXPCに損傷が受け渡される際、両者の機能的な相互作用にSUMO化修飾が関わっている可能性が示唆された。 一方、CRL4^<DDB2>によるユビキチン化の主要な標的として、DDB2自身のN末端領域に存在する7か所のリジン残基が同定された。これらのリジン残基は紫外線照射に伴うDDB2の分解に必要である一方、クロマチンからの解離には必ずしも必要とされないことがわかった。N末端領域を欠失したDDB2を含む変異CRL4^<DDB2>を用いた無細胞ユビキチン化反応系を用いた解析から、N末端領域以外にもユビキチン化されうる部位が存在することが示唆され、実際に質量分析によっていくつかのリジン残基の候補を同定することができた。現在、これらのリジンをアルギニンに置換した変異DDB2を作成し、無細胞系におけるユビキチン化、および細胞内における紫外線照射後の動態を解析している。
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Research Products
(11 results)
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[Presentation] Functional analysis of the CRL4^<DDB2> E3 ligase in mammalian nucleotide excision repair2011
Author(s)
Matsumoto, S., Yasuda, T., Dohmae, N., Fischer, E. S., Thoma, N. H., Nishi, R., Hanaoka, F., and Sugasawa, K.
Organizer
第34回日本分子生物学会年会
Place of Presentation
横浜
Year and Date
20111213-16
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