2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20241023
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
齋藤 理一郎 東北大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (00178518)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / 電子ラマン分光 / コヒーレントフォノン分光 / クーロン相互作用 |
Research Abstract |
基盤研究の最終年度であり、カーボンナノチューブの光物性におけるいくつかの成果をまとめた。 (1)金属ナノチューブにおける電子ラマン分光:金属ナノチューブにおいて、通常の歩フォノンによるラマン分光の他にクーロン相互作用による電子ラマンスペクトルが観測された実験事実を理論的に明らかにして、Phys. Rev. Bに発表した。この発表で重要なことは、1次のRaman散乱がナノチューブの対称性によって起こらず、2次のラマン散乱がスペクトルを再現することで重要であることを見出した。その理由はクーロン相互作用を波数の関数であらわしたとき、直接相互作用の値がq=0で0になるという著しい性質によるものである。 (2)コヒーレントフォノン分光の理論:フェムト秒の短い光パルスをナノチューブに充てると、フォノンが同位相で発生する。これをコヒーレントフォノンと呼ぶ。ナノチューブの場合には、フォノンは室温でも安定に存在する励起子によってもたらすため、励起子フォノンの相互作用を計算し、励起子がどのようにコヒーレントフォノンを生成するか研究し、Phys. Rev. Bに発表した。また、コヒーレントフォノン分光に関数ReviewAriticleを共著者として発表した。 そのほかに、カーボンナノチューブの2重共鳴ラマン分光でMの形のスペクトルが現れる実験結果を理論的に解析し、米国の研究者と共同でNano Researchに論文を発表した。また、グラフェンに関するRaman分光の解析に関してもいくつかの共著の論文の発表をおこなった。5年間で、全体で50本の論文を発表し、アクティブな研究レベルを維持することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] Raman spectroscopy of boron-doped single-layer graphene2012
Author(s)
Y. A. Kim, K. Fujisawa, H. Muramatsu, T. Hayashi, M. Endo, T. Fujimori, K. Kaneko, M. Terrones, J. Behrends, A. Eckmann, C. Casiraghi, K. S. Novoselov, R. Saito, M. S. Dresselhaus
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Journal Title
ACS Nano
Volume: 6
Pages: 6293-6300
DOI
Peer Reviewed
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