Research Abstract |
本研究では,シリコンを始めとする半導体基板,GaAsに代表される化合物半導体,さらにアルミニウム,チタンなどの軽金属基板上に,既存のフォトリソグラフィー技術を用いずに,物質固有の自己組織化能を最大限に活かし,高精度のナノ・マイクロ規則構造体を容易に作製するプロセスを開発し応用することを目的とする。 (1)代表的な半導体であるシリコン基板を加工対象として,シリコン基板上に形成したポリスチレン微粒子の自己集積膜をマスクとして用いた,湿式プロセスによるナノ・マイクロメートルオーダーの規則的な周期を持つ二次元パターンの形成法を確立する。さらに,機能発現を目指した汎用性のある材料創製技術として種々の半導体(GaAs,InPなど)・金属材料への適用を展開する。 (2)化学反応(めっき,化学エッチング),化学修飾(自己組織化単分子被覆),電気化学反応(アノード酸化,電解エッチング)などの湿式プロセスを組み合わせた二次加工により,さらに複雑な高次構造を持つナノ・マイクロ構造体を構築する。これらを適用し高度化したトライボロジー特性,誘電特性,光学特性を持つナノ・マイクロデバイスを創製する。 (3)表面形態あるいは高次構造を高度に制御した材料の特殊な反応場を活用し,生体材料を高速・高精度に分離・検出するバイオチップの開発を検討する。
|