2010 Fiscal Year Annual Research Report
トップダウンとボトムアップ融合による超高密度ナノホール配列形成と磁気記録媒体応用
Project/Area Number |
20241027
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
新宮原 正三 関西大学, システム理工学部, 教授 (10231367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 秀吉 独立行政法人情報通信研究機構, 神戸研究所, 主任研究員 (40284608)
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Keywords | 垂直磁気記録 / 保磁力 / 陽極酸化アルミナ / ナノホール / コバルト / 磁気抵抗 |
Research Abstract |
本研究の目標として2テラビット/平方インチを越える超高密度磁気記録媒体の基本技術の検討が挙げられる。そこでシリコン基板上へ形成した陽極酸化アルミナ・ナノホール配列をテンプレートに用いて、陽極酸化電圧を40Vから5Vの範囲で変化させて、ナノホール密度200ギガから2.5テラの範囲の磁性体ナノロッド配列形成を行った。いずれの場合も、コバルトの電解めっき堆積に成功し、強磁性ナノロッドの高密度配列を得ることに成功した。ナノロッド直径は70-10nmの範囲で変えている。なお、磁化磁場特性の評価において、保磁力は微細化するほど高くなる結果が得られた。しかし、最大でも2.0kOe程度であり、磁気記録媒体応用においては十分ではない。これに関しては、今後さらなる結晶磁気異方性の制御、あるいはFeCo合金化などの検討が必要である。また、化学物理研磨(CMP)によってメッキ後の表面の平坦化を行った。 なお、一方ではナノホール規則配列化による微細化磁性体ナノロッド配列の規則性制御が大きな課題である。これについて、規則化ナノホール配列を長時間陽極酸化で形成したのちに、ポーラスアルミナ膜をAl基板から分離して、さらに別に準備したシリコン基板上のAl薄膜上に移動させる、AAOトランスファー法の利用を検討した。トランスファー後にナノホール上部よりArイオンビームを照射してAl表面に規則的くぼみを形成し、さらにホール周期が√3分の1となるような低電圧にて陽極酸化を行った。このようなトップダウンとボトムアップを融合した微細化へのアプローチは極微細な規則配列パターン形成には重要であり、ナノホールピッチ縮小における適切なイオンビームエッチングによる加工条件を見出すことに成功した。
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Research Products
(11 results)