2009 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティクス解析のための1分子ゲノムDNAメチル化検出デバイスの開発
Project/Area Number |
20241032
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
馬場 嘉信 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30183916)
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Keywords | エピジェネティクス / マイクロ・ナノデバイス / DNA伸張 / 1分子計測 |
Research Abstract |
がんをはじめとした生活習慣病の診断には、従来、1塩基多型(SNPs)など先天的なゲノム変化の検出に精力が注がれてきた。しかし、生活習慣病リスクの高い成人・高齢者においては、環境因子・生活習慣などによる後天的なゲノム変化であるエピジェネティクスを解析することが特に重要であることが最近明らかにされてきている。現在、エピジェネティクス解析には煩雑な行程と多大な時間を必要する。本研究では、代表的な後天的ゲノム変化であるゲノムDNAメチル化について、マイクロ・ナノ空間の特性を生かすことで、精密な細胞操作と1分子ゲノム操作および超高速・超高感度メチル化検出反応を実現できるデバイスを開発し、単一細胞からPCR無しに1分子ゲノムDNA上のメチル化検出を行い、現行技術より数十倍の高速化と正確さを兼ね備え、かつメチル化の部位まで同定できる解析システムを実現する。平成22年度は引き続き、マイクロナノデバイス中でのDNAの伸張方法の検討を実施するとともに、非流体下においてもDNAの伸張手法の検討を実施した。その結果、流体不要のDNA伸張法を見出した。また、モデル試料作製のためにDNAのメチル化方法の検討を実施し、メチル化DNAの作製に成功した。さらにメチル化領域の高感度検出のためにメチル化部位に特異的に結合するタンパクに量子ドットを結合させた量子ドット-メチル化認識タンパク複合体の合成に取り組んだ。その結果、反応・精製条件の最適化により、量子ドット-メチル化認識タンパク複合体の作製に成功した。現在は、流体デバイスおよび流体不要デバイスの両手法を用いて、メチル化領域を検出するための実験条件の最適化を実施している。
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Research Products
(11 results)