2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20241036
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Research Institution | NTT Basic Research Laboratories |
Principal Investigator |
小野 行徳 NTT Basic Research Laboratories, 量子電子物性研究部, 主幹研究員 (80374073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 敏章 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20304248)
西口 克彦 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 研究主任 (00393760)
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Keywords | ナノ・マイクロ科学 / マイクロ・ナノデバイス / ナノ物性制御 / シングルドーパント / 単一電子制御 |
Research Abstract |
本研究は、シリコントランジスタ中のドナー(あるいはアクセプター)の位置同定、及びドーパントレベルを用いた新しい素子の開発を目指している。21年度は、主に以下の成果があった。 1微細MOSトランジスタにおける単一アクセプターのチャネル方向の同定とその解析 ボロンを極低濃度にドープした微細MOSトランジスタの特性を低温にて詳細に調べ、単一のボロンアクセプターを検出し、そのチャネル方向の位置を定性的に同定するとともに、ソース端のドーパントがドレイン端のドーパントよりもより大きな影響をMOSFETに与えることを明らかにした。これは、MOSFETにおける単一ドーパントの特性を理解するうえで、極めて重要な結果である。本成果に対して、招待講演を三件行った。(M.Khalafalla et.al., Appl.Phys.Lett.掲載)。 2微細MOSトランジスタにおける単一アクセプターの深さ方向の同定に関するシミュレーション解析 ボロンを極低濃度にドープした微細MOSトランジスタの特性を低温にて詳細に調べ、単一のボロンアクセプターを検出し、その深さ方向の位置を定性的に同定することに成功したことを受け、シミュレーションを行い、実験結果をよく説明できることを明らかにした。(M.Kawachi et.al., Silicon Nano Workshopにて発表)。 3チャージポンピング法の基礎実験 微細MOSトランジスタに含まれる各単一MOS界面トラップに対して,局所的なMOS反転電子濃度を一定にすることによって各トラップの電子捕獲過程を検出し,電子捕獲率が各トラップによって異なることを実験的に示した.また,各トラップのエネルギー準位がバンドギャップ中の広い範囲に離散的に存在していることを示した.
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