2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20241047
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
CARNINCI Piero The Institute of Physical and Chemical Research, ゲノム機能研究チーム, チームリーダー (10333296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TAKAO Hensch 独立行政法人理化学研究所, 神経回路発達研究チーム, チームリーダー (60300878)
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Keywords | 転写 / RNA発現 / プロモーター / ノンーコードRNA / エピゲノム |
Research Abstract |
我々は、マウス大脳皮質の第5層で発現しているプロモーターを、網羅的にゲノム上ヘマップした。この際、脳の可塑性を再活性化することがわかっている(未発表)、バルプロ酸(VPA)とtricostatin A(TSA)による処理を行った。現在までに、RNAの5'末端塩基配列に基づいて、計23個のnanoCAGEライブラリーを作製し、それらをイルミナ社製GAアナライザを用いて配列決定し、27,269,957個のシーケンスタグを得た。ここから、第5層錐体細胞で発現する、計450,000以上もの転写開始点を同定した。これらのデータは、これまでに単離されたいかなる神経細胞においても実現され得なかった、最も網羅的なRNAとプロモーターのマップを提供する。その後、発現レベルをさらに細かく区別するためには、プロトコルの更なる標準化を行った。具体的には、単離された神経細胞やそこから抽出されたRNAの品質、96穴プレートを用いた並列nanoCAGEプロトコルの標準化を行った。その結果最終的に、VPAとTSA処理(未処理)後2時間と2日後で、且つ各3つの生物学的複製を含む、合計24個の錐体細胞RNAサンプルセットを用意した。これらのサンプルのシーケンシングは、現在進行中であり、これらの結果を用いて、交付金の3年目には、総合的なシステム生物学的分析を行うことを計画している。 我々は、ライブラリー構築の際に、インサートのサイズを制御できる方法も含め、nanoCAGEやDeep RACEにおいて様々な技術を開発してきた。その結果、このプロジェクトにより生み出された新規技術は、他の研究分野においても広く活用され、既報もしくは投稿中の非常に重要な研究結果を生み出してきた。その中には、ラット脳のプロモーターマップなど、国際学会等で議論された貴重な結果も含まれている。
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[Journal Article]2009
Author(s)
Piero Carninci
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Journal Title
Tagging Transcription Starting Sites with CAGE in the Cap-Analysis Gene Expression Book(Panstanford, Singapore)
Pages: 7-20
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