2010 Fiscal Year Annual Research Report
モジュール設計による機能性RNA-タンパク質複合体創製原理の確立
Project/Area Number |
20241051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森井 孝 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (90222348)
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Keywords | モジュール / センサー / 分子認識 / ケミカルバイオロジー / RNA / RNA-ペプチド複合体 / インビトロセレクション / リセプター |
Research Abstract |
本研究では、RNA-ペプチド複合体(RNP)の各サブユニットに「機能性モジュール構造」を導入して、蛍光RNPセンサーとRNP酵素を設計・作製する合目的な方法論を確立する。このために、RNP複合体を用いた分子設計の利点であるRNAサブユニットとペプチドサブユニットを段階的に機能化する方法を汎用性のある方法論として発展させ、また、細胞内で利用できる機能性RNPをケミカルバイオロジーのツールとして開発することを目的としている。 平成22年度は、以下の研究を遂行した。 (1)RNAタンパク質複合体の段階的機能化によるRNP酵素の構築 RNPの段階的機能化法により、エステル結合を加水分解するRNP酵素の作製を試みた。 RNAサブユニットに基質ATP結合場を作製した。RNPを形成するペプチドとして、RevペプチドのN末端にC2H2型Znフィンガーを有する亜鉛イオン配位型ペプチドZif-Revを設計・合成した。得られたZif-RevはATP結合性RNPのRNAサブユニットと安定な複合体を形成することが明らかになった。また、エステル加水分解触媒能をもたせるため、Zif-Revのヒスチジンをアラニン、セリン、アスパラギン酸に変異させた誘導体を合成した。 (2)細胞内に導入可能な機能性RNP複合体の構築 非共有結合型RNA-ペプチド複合体(RNP)をもとにして、RNAサブユニットとペプチドサブユニットを共有結合で安定化したcRNPを作製した。過ヨード酸で酸化したRNA末端をペプチドサブユニットに導入したヒドラジド基で化学修飾することにより安定なRNPを構築し、その細胞内抽出液中での安定性を評価したところ、2時間後でも当初の80%以上の蛍光センサー活性を示すことが明らかになった。
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[Journal Article] Structural Aspects for the Recognition of ATP by Ribonucleopeptide Receptors.2011
Author(s)
Nakano, S., Mashima, T., Matsugami, A., Inoue, M., Katahira, M., Morii, T.
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Journal Title
J.Am.Chem.Soc.
Volume: 133
Pages: 4567-79
Peer Reviewed
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