2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチエージェントモデルによる国際政治秩序変動の研究
Project/Area Number |
20243011
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山影 進 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10115959)
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Keywords | 国際秩序 / 社会制度 / シミュレーション技法 / エージェント / 人工社会 |
Research Abstract |
本研究の目的は、国際関係論の重要分野である秩序変動についての研究をすすめつつ、マルチエージェントシミュレーション技法の可能性を追求することである。シミュレーションモデル分析と実証研究を具体的に関連づけながら、国際政治秩序変動の解明をめざしている。社会科学におけるマルチエージェントシミュレーションの可能性を追求した学術創成研究の成果をふまえ、それを国際関係論の分野で活かすとともに、逆にここで得た成果を社会科学全体におけるマルチエージェントシミュレーションの可能性を広げるために活かし、シミュレータの機能の向上にもフィードバックさせていくことをねらいとしている。 本研究では、(1)対外政策形成過程および外交交渉の動態、(2)国家形成・分裂をめぐる集団や組織の動態(3)国家とそれ以外の主体からなる国際社会における秩序変動に焦点を当て、モデル分析と実証研究を進めている。 (1)については、日米通商交渉についての実証研究を完了し公表した。米政府内の意思決定のモデルについても近く公表できる段階にある。(2)については、アフリカ諸国の国民統合と分離運動についての研究が完了し公表した。ナショナリズム運動についてのモデル構築も近く公表できる段階にある。(3)については、政府および非政府組織の相互作用による秩序変動のモデルを構築し、実証研究を進めている段階である。またアフリカにおける国際組織のふるまいについての実証研究を完了し公表した。 本研究で開発しているシミュレータを用いた解説書を英文書籍として公表することもでき、シミュレータそのものについても、出力機能を大幅に拡張し、シミュレーションの表現力を向上させることができた。
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Research Products
(10 results)