2010 Fiscal Year Annual Research Report
アクチュアリーとファイナンスにおけるベイジアン・モデリング
Project/Area Number |
20243017
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中妻 照雄 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (90303049)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅井 学 創価大学, 経済学部, 教授 (90319484)
小暮 厚之 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (80178251)
杉田 勝弘 琉球大学, 法文学部, 講師 (50377058)
谷崎 久志 神戸大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (60248101)
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Keywords | 経済統計学 / ベイズ分析 / アクチュアリー / ファイナンス / リスク分析 |
Research Abstract |
平成22年度はアクチュアリーとファイナンスの実務において必要とされる定量的リスク評価をベイズ的アプローチによって行うためのモデリングと数値計算手法の研究を行った.主な研究の成果は以下の通りである. 1.多変量確率的ボラティリティ変動モデルによる市場リスクの評価 資産の市場価格の変動に伴うリスク(市場リスク)の評価を行う代表的なモデルである多変量確率的ボラティリティ変動モデルの様々な拡張と既存のモデルとの比較を行い,バリュー・アット・リスクなどのリスク測度の評価を行った. 2.異なる資産市場間におけるボラティリティの相互存関係の検証とそのリスク管理への応用 金融市場における株価,金利,為替レートなど異なる資産問のボラティリティの相互依存関係を分析し,そのリスク管理への応用を研究した. 3.金融機関におけるオペレーショナル・リスクのベイズ的アプローチによる評価 金融機関などが直面する事務処理ミスやシステム障害に関するリスク(オペレーショナル・リスク)に伴う損失の定量的評価にベイズ的アプローチと極値理論を応用する研究を行った. 4.ベイズ的アプローチによる年金運用の長寿リスクの評価 年金加入者の長命化に伴う年金支払い増加のリスク(長寿リスク)のヘッジを目的とした金融商品の価格評価をベイズ的アプローチで行う方法を研究した. また研究成果の報告と国内外の研究者との意見交流を行うため,国際研究集会を2011年2月1-2日に京都私学会館で開催するとともに国内外の学会への参加を積極的に行った.
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