2009 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀日本の市場経済と制度設計―世界経済・東アジア経済との関連を中心に
Project/Area Number |
20243023
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
原 朗 Tokyo Metropolitan University, 都市教養学部, 客員教授 (70012127)
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Keywords | 戦時経済総動員 / 日韓比較経済史 / 高度経済成長 / 戦後地域開発 / 国土計画 / 産業合理化 / 政策調整 / 都市と消費 |
Research Abstract |
本年度は、5年間の研究期間の後半の課題として取り組んだ戦後復興から高度成長期の企業と経済団体に関する研究を総括した。夏までに各自の成果概要をまとめ、9月の第6回東アジア経済史シンポジウムの場を使って、本研究の達成点と課題を確認した。報告は以下の通りであった。 原(代表)「戦後の日韓経済-1950年代~1960年代」、沼尻晃伸(連携)「土地区画整理後の市街地形成に関する一考察-橘土地区画整理地区(尼崎市)の戦時期~1950年代-」、山口由等(連携)「近代日本の都市経済と対外関係」、石井晋(連携)「地域開発と国土計画:1950-60年代の大分」。いずれも戦後日本の地域社会の変容を歴史的にとらえ得ようという試みである。これに加えて、韓国現代経済史研究者の報告を交えて、国際研究交流を深めた。 10月には林采成(協力)をオーガナイザー、山崎志郎(連携)を司会に政治経済学・経済史学会の大会パネルディスカッションを企画し、「韓国戦時経済」を日韓比較の観点から共同報告を組織し、植民地を含む戦時総動員体制の構造を浮かび上がらせることに成功した。このほか、高度成長期の日本経済の共同研究については、2分冊で刊行する計画を立て、21年度に各自の研究成果について綿密の討議を重ねた。このうち前半の「高度成長始動期の日本経済」については、平成22年5月に日本経済評論社から刊行する予定である。
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Research Products
(16 results)