2010 Fiscal Year Annual Research Report
都市環境における生活公共性に関する比較社会学的研究
Project/Area Number |
20243030
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 重好 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50155131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友枝 敏雄 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30126130)
熊田 俊郎 駿河台大学, 法学部, 教授 (10195521)
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Keywords | 公共性 / 生活 / 環境 / 公私関係 / 都市 / 比較文化 |
Research Abstract |
研究会を開催し、本プロジェクト参加者から一人一人から研究報告をし、それについての討論をおこなった。なかでも、田中重好は、公共性の国際比較おための理論的枠組みを報告した。また、友枝敏雄は規範理論との関連での公共性の可能性を論じた。このすらに、理論レベルにおいて、公共性に関する考察を進めた。 具体的なテーマに関しても、中西典子はイギリスにおける公私関係と公私のパートナーシップいついて具体的な事例から論じ、西山志保は西欧におけるソーシャル・エンタープライズの可能性に関連させて、公共性の変動を論じた。このように、参加者からは、さまぢまなテーマに関連して公共性が問題になっていることが報告された。 公共性の国際比較を進めるために、中国からの二人研究者を招聘し、研究会を開催した。北京大学の張静教授は「公共性原則と家族主義原則の対抗」をテーマに研究報告を行い、中国における伝統的な家族主義観念が新たらしい公共性を生み出す可能性についての論じ、とれに関する討論を行った。中山大学の王進助教授は「都市市民と流動人口の子供の学習と成長」といらテーマで、中国大都市における出稼ぎ人口の動向、さらに、彼らが都市で公共政策や社会保障といかなる関係にあり、今後、彼らの子供たらの教育にいかなる影響を与えるかを報告した。その後、研究会では、中国の都市の公共性の動向に関する討論を行った。両名とも、中国からの報告だけではなく、日本側の社会調査に同行してもらい、調査の現場で、日中の公共性に関する違い等に関する意見交換をおこなった。 また、参加者それぞれは、各自の研究テーマを公共性に関連させてすすめてきた。国内での調査研究としてはたとえば、麦倉哲がホームレス問題を「新しい公共」との関連で調査し、吉野英岐や石井清輝は町づくりや地域活性化との関連で、公共性を調査した。また海外調査としては、西山志保は西欧の町づくりとの関連で、公共性がどう位置付けられているかを現地調査した。田中重好、熊田俊郎は、オランダの都市環境、広場がどう保存され、活用されているかの現地調査を行い、それを日本の都市環境や広場などと比較し、公共性の比較研究を進めた。
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Research Products
(15 results)