2011 Fiscal Year Annual Research Report
都市環境における生活公共性に関する比較社会学的研究
Project/Area Number |
20243030
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 重好 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50155131)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
友枝 敏雄 大阪大学, 人間科学研究科, 教授 (30126130)
熊田 俊郎 駿河台大学, 法学部, 教授 (10195521)
堀川 三郎 法政大学, 社会学部, 教授 (00272287)
横田 尚俊 山口大学, 人文学部, 教授 (10240194)
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Keywords | 公共性 / 生活公共性 / 都市環境 / まちづくり / 都市空間 / 社会学理論 / 比較社会学 |
Research Abstract |
公共性の比較研究のために、外国での公共空間の利用実態を現地調査した。さらに、公共性をめぐる文献研究を行い、研究会会員相互で研究発表を行い、討論した。 その結果、故藤田弘夫が提唱した「生活公共性」という概念を基礎とした生活空間における公共性の国際比較が可能であり、有効であることを実証的に確認した。こうした研究の基礎として、藤田弘夫が残した「生活公共性」に関する概念を基礎的に再検討して、研究会相互に共有した。こうした検討を基礎に、各自の研究テーマである。景観デザイン、まちづくり、都市再生、都市の集合的な記憶の調査の企画検討を進めた。さらに、公共性という概念が「危機にある」社会学理論に対して、いかなる可能性を有しているかを検討した。このように、公共性をめぐって、理論的にも、実証的に検討を重ね、その可能性を議論してきた。 また、本年度が最終年度であるために、その研究成果の取りまとめ、さらに、英語での研究成果の出版(The Comparative Study of the Publicness)に向けての研究成果の取りまとめ、翻訳作業を並行して実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
公共性の比較研究のために、外国での公共空間の利用実態を現地調査を、本年度計画していたものについては完了した。 その結果、故藤田弘夫が提唱した「生活公共性」という概念を基礎とした生活空間における公共性の国際比較が可能であり、有効であることを実証的に確認できた。さらに、公共性という概念が「危機にある」社会学理論に対して、いかなる可能性を有しているかを検討した。このように、公共性をめぐって、理論的にも、実証的に検討を重ね、その可能性を確認できた。 また、本年度が最終年度であるために、その研究成果の取りまとめ、さらに、英語での研究成果の出版(The Comparative Study of the Publicness)に向けての研究成果の取りまとめ、翻訳作業を進めてきた。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度の海外調査としても、イタリアやドイツでの公共空間の調査を引き続き進める。日本社会学会と同じ場所の札幌で、本研究の最終の研究会を開催し、これまでの研究成果の発表と総合討論を実施する。 また、本研究の成果報告として、日本社会学会大会において、海外からの研究者を6名招待して、特別セッション「生活公共性と比較社会学」を開催する。このセッションを通して研究成果を広く社会学会会員にも紹介する。 研究の最終的なまとめに向けて、本研究でこれまで実施してきた海外調査、国内調査の研究成果、さらに、研究会の会員での討論会、外国から研究者を招待して行ってきた討論会の成果を取りまとめる作業に着手する。また、英語での研究成果の出版(The Comparative Study of the Publicness)に向けての研究成果の取りまとめる。
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Research Products
(5 results)